GSかG/Sか
GS、GS、GSとつぶやく。
朝起きて、電車の中で、風呂に浸かって、布団の中で…あらゆるシチュエーションの中で それが許されるならGSとつぶやく。 なにかのまじないみたいですが、実はまじないなんです。 ここでGSというのは僕の場合、BMWのバイクに付けられた名称です。 写真はネットで拾っちゃいました。 そのなかでもR80GSとかR100GS、さらにはR80G/Sを含むワケです。 グループサウンズとかガソリンスタンドではありません。 なんでバイクの名称をつぶやくまじないなんだと言われるので説明すると、これ、自分の 願望を叶えるまじないなんですね。 願望を出来るだけ具体的に、詳細に頭の中(心の中?)にイメージして育てるわけです。 すると願望が叶うのですね(笑、なんだか怪しいですか?) 過去、ラジコンラジコンと呟いて中古のTAMIYAのタイレルシックスホイラーを手に入れた 小学生の時を皮切りに、叶った願い事は多くあります。 名古屋に配属され、仕事に疲労し半日かけて「早く東京に戻りたい」とひたすら願った数 日後、「俺と一緒に東京に帰るか?」と上司に言われた時はビックリしました。 「鍼灸師になりたいんだよ」と呟きつづけ職場の同僚(今は妻)に「私の従妹が鍼灸学校 の先生だよ」と言われたり、鍼灸学校で勉強するも「これじゃいっちょまえの鍼灸師にな れない!誰かスゴイ先生の下につきたい!」と叫びがちに呟いてると「件の従妹が○○ 先生の所に勉強に行かない?」とそれはたいそうな治療院に口添えしてくれたり・・・と霊 験あらたかなまじないなのです。 僕の場合、様々なストーリーも設定して育てます。 このバイクの色は白ベースに青、もしくは黒ベースに黄色が入ったやつで荷物を満載し ながらも多少荒れた緑あふれる林道をさらっと駆け抜ける、とか。 つまり僕はBMWのR80(もしくは100)GS(G/S)というバイクを欲しているのです。 10年ほど前に今乗っている99年式スポーツスターXL1200Sを新車購入してからすぐ に知ったBMWのGSという存在。1980年に生産開始され、1996年に終了となってい るのでとき既に遅し新車で買える訳も無く中古もタマ数が少なくて当時は買えるバイク では無いと思ってたのですが、BOOKOFFで雑誌・ムックにこのバイクが出ていると買 っちゃうし、ツーリング先で停まっていると僕も停まってしげしげと見つめる存在です。 旅に出るバイク、土の匂いが漂うバイク、なにより佇まいがその気にさせるバイクらしい バイクです。 昔シルクロードに乗ってましたが、あれはあれで楽しいバイクでした。名古屋から東京 まで一晩かけて辿り着いたときはヘトヘトでしたが、GSなら楽なのかもしれません。 で、先日たまたまヤフーオークションで検索したら最終のR80G/SBasicが出ていてそ れもショールームに飾ってあったということでほぼデッドストック状態。90万円程からの スタートと高額ですが妻に内緒でちょっと入札してみたり…しかし、最終的に160万円 程の高値になりました。 中古をショップで探してみるとやはり相場は程度にもよりますがビンテージのストラトが 買えるくらいの値段はします。 スポーツスターだと新車が買え、且つかなり弄って遊べますね。 だから、欲しくてもイマイチ手が出ないのです。 ついでに言うと足も出ない。シート高が850mmはあるので僕のショートレングスでは届 かないと思うのです。ジーンズの股下はいつも見え張って少し長めにとり75cm・・・。 だから諦めようと何度も思っているのですが僕より小柄な女性達も颯爽 とこのバイクを操り楽しんでいるのを雑誌やブログなどで知ると 「あ~なんかやっぱり良いな~」 と乗ったことも無いのに良いバイクに見えてしまうのです。 で、GS、GS と呟いているのですが、どうも布団の中で声に出して呟いているらしく先日 の夕食時に妻が「GSってナニ?」と聞いてきました。 そして、枕もとに置いてあったはずのムックをテーブル下から取り出し 「コレでしょ~(ニヤリ)」と。 「ハイそれです」 「買えば?」 「・・・え?無理。現実的で無い」 「数万km走ってるのがほとんどだし、乗りこなせないし、自分でメンテできない」 「今のバイク新車で買って何キロ?」 「3万キロちょっと」(乗ってないですね~、他のバイクも同時所有ですし・・・) 「じゃあ、7万km走ってるの買っても10年で10万キロになる位じゃないの?」 「えっ、そうかもしれないけど、いやあ、そういう計算は…」 「そうね、でもあと10年後には売ってないじゃない?」 「そりゃそうだけど、やっぱり高いよ」 しかし、妻は知っている。 弾けもしないのに古いギターを購入したことがある事を。 だから、入手する気持ちは無いんだよと伝えるつもりで 「いや、いいよ足着かないし。選ばれた人が乗れるバイクだから」と言う。 妻は知っている。短足ゆえに裾をカットすることに躊躇しビンテージデニムの出物を買う ことを諦めた僕のことを。 しかし、その後適当なデニムを買ってすぐに穿かなくなった僕に「そういうのムダだと思う」 と一喝した。 BMWRシリーズのGS、この気持ちは何故かこのところ覚めない。 そして、このところ安息を窮屈に感じる僕の悪い癖が目覚め始めているらしい。 もっと普通に生きることができる人間ならヨカッタノニ… アレコレ弄ってどうにかしてやろうという無駄と挫折の先にナニが見えるのか、それを見 てみたくなってきている。とてもヤバイ。高揚している自分がいる。 「じゃあさ、古いバイクで高価だったんだから腰痛で乗れなくなっている人とかいるんじゃ ない?腰痛治してあげてバイク借りれば?笑」 「笑!それいいね!でも腰痛治ったらその人またバイクに乗っちゃうね!」 そんな人にめぐり合えたら運命感じて手に入れちゃうのだけど。 世の中、うまい話はそう転がっているものではないのだけど、やっぱり気になるバイクが あるわけで、そんなワクワクがあるだけでも良しとしますかね。 きっと明日も僕はGS、GSと呟くのでしょう。
by fuji69fes
| 2009-06-14 22:26
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