〇百年の孤独 嵐の後で

昨夜はH先生、A先生、O先生との宴。
このメンバーでの宴はぶたいちろう以来ですかね。

うち二人は昨年八ヶ岳合宿を共にしたわけですが、この宴で「身を固めます」との報告が。

「おめでとう!人生の墓場によおこそ!」

と少し意地悪に祝杯を交わすのはお約束。
もちろん、心の中ではそれぞれの素晴らしい未来を願っています。

さて、僕が頼んだのは焼酎。
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ガブリエル・ガルシア=マルケスの傑作、百年の孤独より名前を頂戴したという
銘酒。飲みやすくてね(笑)。

飲めないお酒を僕が飲むのはこのメンバーがかつて、怒涛の数年間を共にしたお仲間だから。

上の立場の方にもみくちゃにされ、罵声を浴びせられ、時に突き飛ばされたり、胸ぐら掴まれたりしながらも働き続け毎日押し寄せる患者さんに優しく接した仲間です。
ムチャクチャな職場だったけど患者さんを治療するモチベーションとタフネスはしっかり身についたなあと思いますね。
お互いに刺激しあい、上から抑えられたら拳突き上げつつ、最終的には多くの患者さんに支えられてね。

それぞれの持ち味はさらに磨かれ、進化してこの先の闇を照らすだけの力は備えたんだなぁと感じます。くぐった修羅の数がちがう。
H先生なんてボクサーの長谷川穂積選手に間違われるんだから…(笑)

なんて考えながら皆さんの話を聞きつつもう一杯?飲めるのか。



ホールの池田さんを呼んで、二百年目に突入…
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二杯目のグラスの氷がロック用でなくタダの製氷機で作った氷になっていたのを目ざとく見つけるくらいの意識はあっだけど・・・ちょっと皆の話は覚えてないな・・・
他の先生の持ち上げが上手だからかな?
それでもくだらないことをあれこれ言ったたらやがて相手にされなくなって・・・・気付いたらウン百年の孤独・・・・を味わってました。

・・・嵐でしたねえ、確かにあのときも・・・・。


誰でもそうだと思うのですよ。
僕にも過去いくつかの、嵐のような某かがやって来て僕を絡めとり、もみくちゃに
してくれました。

吹き飛ばされないようにあれこれ抗いつつも、気づいたらこの場所に。
抗ったことで少しは望んだ場所に近いところに居るのだろうか…、
必死といえば必死だったから少しくらい自分の意志が反映されているのだと思います。
でもあの日の想いとは全然別の、予想だにしなかった場所にいるような気もします。


数々の嵐、幾つかの強大な嵐、それらに巻き込まれ、その余韻を感じながら生きているんだなぁ。

何故バイクに乗り始めたのか、何故旅に出たりするのか、何故走るのか、かつての僕から遠い場所にいるような気もするのだけど、今となっては選び、選ばれた双方からの力の作用。


そんな話を患者さんの何人かとしていたら
「確かにはしか熱にかかったみたいな時ってあるわよね」とか、
「どうすることもできなかったの…」
「あの頃は、余裕がなくて為すすべなくて…」なんて声。

一方で
「余韻ですか!?早く忘れたいとか思いません?」
「もう、あんな体験はコリゴリです。」
「もうあんなこと出来ないなぁ、今の生活が続いてくれたらそれでいい。」

そんな声もちらほら聞こえてきます。

皆さん、それなりに、いろいろ嵐にもみくちゃにされたようで。


でも望む、望まないに関わらず、嵐はこの先もやってくるでしょう。
平穏無事が好きならじっとやり過ごしてもよいですけどね。
僕なんかは、せっかくの嵐だと思いますよ。
今の僕はそんな気持ちです。

気づいたらまた今とは違う場所に立っていた、そんな素敵な事がこの先どれほど体験できるでしょう。
ワクワクしながら対峙してみる、そんな気持ちを残しておきたいと思うのです。
インドに旅したのも、バイクに乗り始めたのも、嵐の足跡、爪痕、余韻だったのも。
抗えないものに抗う。
孤独を忘れようと人と埃でいっぱいの印度へ赴き、バラナシ行きのギュウギュウ詰
めの夜行列車はかつてない孤独を僕につきつけました。そんな対比が思い出されます。

嵐やその余韻を忘れようとしながら、かえって色濃く残してしまったりするんですね。


そして、しばらくしてから感じます。いざなわれたよな・・・ってね。

イヤ、ホント。
あの時、嵐に巻き込まれなかったら鍼灸師になっていたかどうか。

さあ、次の嵐を楽しむ準備はできてるかな?
いえ、楽しむもんでもないかもしれませんが。

必死にもがく感受性を殺さない、へんな落ち着きや物分かりの良い振りをすると失敗する、目前の嵐を横にかわすような腰抜けではつまらないですから。

そのためにも日々自分を殺さずに、こころとからだの手入れをすることです。
えっ?お酒飲んでいてはだめ?

そうです。ダメです(笑)

さて、ちょっとばかり痛む腰を治療してバイクで一足先にあの場所まで。
そう、独りで八ヶ岳に走りに行こう。

と、思ったら長い雨。
患者さんの予約を都合して貰ったのに明日も雨ですか…。
五月晴れのツーリングがまぼろしに・・・嵐よりタチが悪い・・・。
シャーロット・ランプリングの映画でも借りて観て過ごすとしますか。

うまくいかないから気持ちは焦らされて、「また今度」を強く願うだけ。

準備は出来ているのであとはタイミングですね。

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by fuji69fes | 2010-05-23 00:29 | more about ...
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