不正請求

 今朝の朝日新聞一面に大きく出ていた接骨院・整骨院の不正?請求の記事。
 そろそろ?ようやく?
 この業種もコンプライアンスと収益の在り方を考える時期に差し掛かったようです。
 かような報道で低廉な治療費が国民のためとは云えないとの意識が患者さんにも少なからず芽生えることでしょう。

 過日、東京都下の行政便りにも接骨院・整骨院のかかりかたについて注意喚起を促し、不正請求の実態を載せていたようです。

 しかし、しつこい肩こりで困った患者さんが来院した場合、なんらかの手を施してあげたいというのも治療家としての優しさ。肩こりに10分あたり1000円からの治療費を請求するのもアレだなあと感じ、なんとか手は無いかと保険を適用しようと考えて始まったのかもしれないですね。
 でも、確かに不正請求です。認められない症状に異なる診断名で保険請求するのですから。

 僕が過去勤めていた整形外科は診断の結果「肩こりです」と診断してリハビリや投薬を処方し、自分が経営している整骨院へ患者を紹介していた。僕はカルテは見ていないですけど。
 これは、患者さんの為でもあったろうし、点数的に整骨院のほうが実入りが大きかったのかもしれない・・・。電気あてて、シップ渡しておしまいじゃ患者さんも途方にくれる。
 実入りが悪ければ整骨院をわざわざドクターが経営するのもすこし変な話でもありますしね。

 ビジネスとしてのこの業界への参入する人口は確かに多く、僕自身、鍼灸学校に通った時分に、保険が使えるから食べていけると柔道整復師の資格を取る脱サラの人、整体師、鍼灸師、マッサージ師、若い人たちがたくさんいました。
 道を極めたい、業として覚悟を決めたという若い人も多くいたが業界自体が(鍼灸マッサージも含めて)学校の規制緩和と資格流行りで数を増やすゲーム感覚であったと思うし今もその風潮は続いていると思います。

 患者さんの立場からすれば、整骨院で施される手技についてその技術力のレベルは様々ですが、しっかりしたところだと病院に通ってもいっこうによくならなかった症状が改善しているのだから、利用しない手はない。
 だから、患者さんから喜ばれる補完医療を提供できる治療家にはもっと今以上の多くの症状にたいして保険適用を認めるのが本来の権利主張であろうと思います。
 
 柔道整復師ではなく鍼・灸・マッサージ指圧師の治療を受けるには三療券(はり きゅう 指圧 マッサージ券)が多くの役所から発行されているのだって制度上は保険適用は認めていないけれどもその効用を少なからず認めているっていう面があるからでしょう。

 良い治療を選ぼうにもお医者さまが治せず、かといって保険適用できない高い治療費を払うのはイヤ。日本は確かにそんな感じですね。
 まあ、整骨院が安いマッサージが受けられる場所って捉え方はいい加減止めましょう、と言いたいですが。施術する方もそれじゃ患者さんが来たというよりお客さんが来たって感じで治療上手より商売上手になりますよ。

 一部の安いマッサージ屋さん(マッサージ師不在)化した整骨院は除きますが、素晴らしい治療理論を実践し効果を上げている整骨院は少なくないです。僕の知り合いでもたくさんいます。
 そういう頑張っている先生方にはもっと頑張ってもらえるような制度が望ましいです。欲を言えば整体師や鍼灸師・マッサージ指圧師の治療を受けやすい制度があれば良いのですが。
 しかし、理想を受け入れるには財政的器が足りない現状では実現難しいでしょう。
 なにか突破口が見つかれば良いのですが。

 国民皆保険制度自体の行き詰まりなのか?
 高い医療費を払える人だけが良い治療を受けられるのか?

 僕は自費で自分の技量や生きていくコストから逆算して僭越ながら身勝手な治療費を設定させて頂いている身です。その上で物申すとすれば、行政に対しても運営上、経済が大切なのはわかるけれども、「健康にもっと理念を」と考えさせられもした報道でした。
[PR]
by fuji69fes | 2008-06-01 23:04 | 治療室より
<< 雨降って ぢ 固まる ちかごろ都に流行るもの >>