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乾燥が続いてますね、温度・湿度管理にお気をつけください

寒い日が続きます。加えて昨年末からの乾燥が33日続いているとか…

火の元も注意ですが、喉や鼻といった呼吸器系統の病気にも注意です。
今日は嗄声になった患者さんが目立ちました。
東洋医学では肺の気がやられてしまったと考えます。

腰痛や肩こり、膝の痛みなどが主訴で通っていらっしゃる方達ですが
カラオケした訳でもないのに声嗄れていて・・・・

聞けば皆さん「加湿はしていない」と、そして「マンション生活」しかも築浅。

近年の住宅は強制換気システムがついているから外気がこう乾燥していると生活
で発生する湿度程度はどうやらすぐ乾燥してしまうようです。





邪気の話をちょっと前にしたような気がします。

風、寒、湿、暑、燥、熱(火)
五氣:風、寒、湿、暑、燥、 素問;陰陽応象大論篇

これらが邪気となると…

風:素問、風論篇・・寒を傷る
寒:素問、咳論篇・・肺を傷る
湿:温病条辨、上焦篇・・脾を傷る
燥:かさつき・・腎を傷る
熱、火:熱のこと・・心を傷る
暑:盛夏、夏の熱邪、腠理を開き多汗となる。
  津液を傷つけ、同時に氣も失う。
  湿邪を伴うこと多し。


このところの気候でいうと寒と燥でしょう。

寒さと乾燥が体を傷る(やぶる)のです。
燥は季節的には秋から冬にかけてとされますが、日本においてはこの1月2月も寒邪
だけでなく燥邪も含めていいかなと感覚的に解釈します。
古典に忠実なのも良いですが、現代の都会生活は文明とともに季節感の歪曲がありま
すので。

鼻は外気が6度とかでも喉を通過するころには30度くらいに、さらに湿度を加えて
肺の中に取り込みやすくしてくれます。

鼻づまりで口呼吸(口呼吸は鼻づまり以外でも結構起きるのですが)になると乾いた
空気が喉から肺に流れ込むことになり、喉を傷めます。
きちんとフィルターを通していないと喉が腫れたりして嗄声を起こしたりしますし、
肺自体を傷めます。
なにしろ肺は湿度100%の臓器ですから、乾燥した外気を嫌います。

もちろん、体内ですから温度も重要で冷たい空気を嫌います。
風邪をひいて咳きこんだりした場合は昔なら部屋中に洗濯物干してストーブの上にヤ
カン乗せて部屋を暖かく、湿度を高くしていたものですが、知らないですよね…
僕も映画かなにかで見たような、それとも小説に書いてあったのか、そんなおぼろげ
であやふやなイメージですが。(でも事実だそうです)


肺が弱まるとその子である腎は弱りますし、寒そのものが腎を傷るわけですから、こ
の時期の寒さと乾燥はカラダにとって邪でしかないのじゃないかな…と思います。
加えてエアコンディショニングされた建物内とアスファルトで覆われた外界、かなり
ハードなシーソーバランスですから。(お肌も大変です)

ですから、せめて室内での温度と湿度管理はしっかりと。

ちなみに治療室はスチーム式の加湿器を使用して管理してます。

これはお灸をしたりするので換気をマメにするのでが、換気後すぐに加湿できるという
メリットを優先してのことです。
結露やカビが心配な向きにはあまり合わないかもしれませんね。

気化式の加湿器なら結露も無いでしょうし、おすすめです。
ただ、場所をとるものが多いかもしれません。
「そんなの買ったりしないよ」という向きには洗濯物を室内に干したり(すぐ乾いち
ゃうなら明け方には湿度足りないかも?)洗面器に水を張って室内に置いたり、これ
もそれなりに気化式になるかな。

あとマスクを着用するのも乾燥を防ぐには有効です。

口呼吸の原因である鼻づまりになったら頭の生え際からちょっと上、正中線上にある
上星というツボをつまようじのとがっていない方でじんわり圧したりすると解消でき
るかもしれません。
頭痛、眼精疲労
鼻水・鼻づまりに百会とともに効果の高いツボです。これからの花粉症にもお試しを。
by fuji69fes | 2011-02-01 23:31 | 治療室より
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