腹鳴

治療時の「おっ、これは良くなるなぁ」と感じるバロメーターの一つに腹鳴がある。


患者さんの訴えに耳を傾けつつ両手首六部定位の脈を診て、鳩尾、脇下、臍下など腹腹も診つつ、徐に手足と腹、必要に応じて頭などのツボに鍼を置く。


鍼を刺すとか、打つと表現するけど、イメージとしてはそのツボに当て、ツボが喜ぶならばそのまま置く感じ。


すると程なく腹がキュウッ、ギュルルっと鳴る。

この瞬間、患者さんの表情がホッとしたように緩み、患者さんによっては「ハァ〜ッ」とか溜息みたいな声が漏れる。

腹の堅かった部分が緩み、赤子の腹のように柔らかくなっていく。
冷たかった下腹がほんわかと温まる。

この腹鳴を機に体全体が緩みはじめそのままウトウトと眠りに入る人も。

初めての患者さんだと鳴り始めた自分の腹に驚いて「ご飯食べてきたのですけど…」とひもじい訳ではないと弁明しはじめたり。


馴れた患者さんだと腹鳴を聞いた途端ににこやかな満足そうな表情になる方もいる。
腹鳴があり確認すれば脈も整っていれば治療終了してもよいのだけど、刺激過多にならないよう気をつけながら一手を加えます。僕なりの一期一会。


最近、こういった治療が好評です。
スッキリさせようとあれこれ手を加え過ぎるより、からだの中から緩んでたおやかになる。


上級者(?)の患者さんになると僕が脈を診ようと手首に手を置くとギュルルッと腹鳴が起きたりして。

途端に患者さんも僕も緩みはじめます。

「優しい鍼治療」の宣伝でした。
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by fuji69fes | 2010-11-05 08:27 | 治療室より
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